御焼香って何回すればいいの?
仏事にまつわることは一般の皆さんからすると分からないことだらけです。
でも、いざ法事や葬儀にでかけてもなかなかお坊さんに質問する機会も無いですよね。
そんな疑問にも答えていきたいと思います。
今回は「御焼香って何回すればいいの?」です。
その前にそもそも御焼香ってなんなのでしょうか。
御焼香とは香木を焼いて(焚いて)芳しい香りを出し、仏様やご先祖様に供養することをいいます。
良い香りはけがれを除き、芳香をただよわせて人の心に清浄心をおこさせる働きがあり、華・灯明(ロウソクの火)・飲食物の供養と共に代表的な供養物です。
仏前に御焼香することは、仏様に供養し、妙なる香りによって自分自身及び身の回りの全てを清らかにし、その香りをいただくことによって仏道精進の力を増すことです。
さて、肝心の回数ですが
「お坊さんは三回、それ以外の方(法要参列者)は1回です」
お坊さんがする3回は
1回目:天魔波旬(魔王、仏道を妨げて悪業を行う)を遠く離れることを念じる
2回目:仏様の姿形を念じる
3回目:諸天善神の御加護をいただきお護りいただくこと念じる
ことをそれぞれ意味します。
その他の法要参列者が焚く1回は、一心に仏様とご先祖様に対して祈りをささげることを念じて行います。
さて、どうでしょうか。
「へー、なるほど」と思っていただけましたでしょうか。
しかし、残念なことにここまで書いてきたことは日蓮宗の場合に限ってなんです。
実は、御焼香の回数は宗派によって違うんです。
妻の実家の菩提寺は真宗大谷派なんですが、法事の際には焼香は2回と説明していただきました。
機会があれば他宗さんの御焼香の回数とその意味も調べてみたいと思います。
参考文献『日蓮宗事典』